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『肺がんよもやま話』
例会プログラム 2003年9月5日

北海道大学大学院 地球環境科学研究所
助教授 井上 勝一


肺がんは、100万都市になると急速に増加するといわれています。また、私たちの調査では、肺がんの累積発生率は、組織型や居住地に関係なく50歳から直線的に増加します。

都市化や高齢化が進んだ今日、肺がんにならないということは至難のわざといえます。

しかし、治療法が進歩したとはいえ、依然がん死亡率第1位の肺がんにはなりたくないものです。「敵を知るもの危うからず」といいます。肺がんにならないためには、先ず肺がんについて知らなければなりません。その上で、肺がんにならない方法を一緒に考えてみましょう。

「肺がん、肺がんと申しましても、いささか広うござんして・・・」、組織型だけでも、扁平上皮癌、腺癌、小細胞癌、大細胞癌、腺扁平上皮癌、カルチノイド、腺様襄胞癌、粘表皮癌、癌肉腫などがあります。この上に治療するためには、病期を決めなければなりません。TNM分類に従いますが、これは癌の大きさと位置(T)、リンパ腺転移の有無とその位置(N)、遠隔転移の有無(M)、で決めます。これを診断するためには、胸部X線写真、CT、MRI、気管支鏡検査、

細胞診、肺シンチグラムなどを行います。これができるようになると一人前かと言いますとそではなくて、その後に本来の治療が待っています。手術、放射線治療、化学療法、免疫療法、遺伝子治療などがありますが、このどれかができるようになってようやく一人前の医者といえます。

しかし、長く肺がんと付き合っていますと、やはり多くの方がこのためにお亡くなりになります。そこで、肺がんの予防の問題がでてきます。肺がんの種はさかのぼる事数十年前とまことしやかにいわれておりますので、そこに目をつけない法はありません。がんを防ぐための12カ条というのが出ていますが、これをきちんと守れる人は少ないでしょう。「年を取らないようにすること」、この一言に尽きますが、これはしかし、もっと難しいかもしれません。



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