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『女子ホッケーの灯を絶やすまい』
例会プログラム 2001年11月30日

北海道ホッケー協会
会長 窪田 昭


昭和33年、大学在学中現役選手時代の「男子ホッケー」の世界から一転して札幌慈恵女子高校に勤務。「マイナースポーツ」である陸上ホッケーに対してまるで無知な女子生徒にいかに手ほどきし、愛情をもって部活道を持続させることができるか、そのためにはどうしたらいいかが、当時の私に課せられた最大の問題であり苦悩でもあった。

私の指導方法は私が退職するまでの35年間、曲がり止り色々変化した。初めの頃はいわゆる競技選手出身者が陥りがちな技術偏重・優先型の指導・・・これは部活動のもつ教育的意義を見失った、単なる勝つためにだけ終始する指導だった。これでは長続きするはずがない。毎日陽が沈むまでの厳しい練習は「時間が長い」「休みがない」「帰りが遅くなる」

「自由時間がない」などの理由で退部者を続出させた。高校生が人間形成を学ぶ上で必要な生活リズムを疎外し、大きな歪みを与えたことを深く反省せざるを得なかった。高校生としての人間形成を歪めないことと「チーム」としての技術をいかに鍛え伸ばすかということを両立させるー この難問は長いこと私を苦しめた。

結局練習方法をどう改善するか、いかに短い時間で合理的・科学的な練習方法を確立するかの命題に私は突き当たった。

その後私はトレーナーの資格を取り、審判の勉強に精を出した。そしてそれを部活動に還元した。生活指導・学業・規則正しい生活・食生活などを重視し、そのためには家庭またはHR担任の協力と理解を必要とした。しかし考えてみるとこれは部活動のあり方としてはごく当然の、自然な姿であると思う。全道で唯一の女子チーム、人気のないマイナースポーツということが私にえもいわれない焦燥感をもたらし、不自然な指導を強いてきたか分からない。しかしだからこそ道内たった一校しかない女子チームであるという切羽詰った危機感が私を『女子ホッケーの灯を絶やすまい』という思いを駆り立て、夢中になって指導に専念できた35年間でもあったと思う。

私は既に現役を退いたが、思いとか期待は少しずつ膨らみつつある。平成5年、江別高校に女子ホッケーが誕生した。平成6年、北大・札大に道内大学では初めての女子ホッケーチームが結成された。平成10年には札商高校にも同チームが創設された。生涯をかけて『・・・灯を絶やすまい』と必死だった私にとって「夢」のような時代となった。



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