
| 老後の設計と「介護保険制度」 |
例会プログラム 2001年10月12日
(株)浅井建築設計事務所 代表取締役社長 山本俊隆
昨年4月「介護保険制度」がスタートしてから1年半が過ぎました。
建築家の私が何故介護保険のお話しをするのか、その原点は学生時代からのボランティア活動でありました。実社会に出て建築設計の途に進み、その仕事を通じて医療・福祉の制度の変化に対応して参りました。
私自身も高齢者の両親を身近に抱えておりますとともに年々初老の域に近づきつつありますので、昨今高齢者の行く末について考えさせられることが多々ありました。
今まで老人介護の問題は福祉行政として、老人福祉と老人医療に分かれている「措置制度」で対応されておりましたが、前述の如く「保険制度」が制定実施され新しく整合性のある社会保障制度となりました。またその運営については営利法人など、民間が参入できるようになり、行政におきましてもこれによって効率的なサービスが出来ることになるものと期待しているようであります。
私もさる医療法人と社会福祉法人の要望とお勧めにより、その協力を得て高齢者介護のための事業を立ち上げました。
さて、この事業を始めて驚きましたことは、介護の問題に直面し困っている方以外、ほとんどの方々が「介護保険制度」の内容についてご存じないということです。むしろ現在元気な方は介護という言葉に嫌悪感さえ示すことがあります。
また、高齢に伴う痴呆症になる方も大幅に増加しておりますが、その時においても身内の方が世間体を気にすることなどの故によりせっかく整備された保険制度を利用されない節も見受けられます。老後は誰にもあることですから、この制度を理解し利用することで不安解消の一助とすべきと考えます。
ご存知のように高齢者時代は今後益々進み、私が要介護高齢者になる時代には現在の約2倍になるとされています。ここに御出での皆様は人生を自分の意志通り過ごされた方々と思いますが、人間いずれ老に直面することになります。
高齢者になってからの生活については皆様それぞれ考えられることと存じますが、制度としてあります「介護保険」の活用や、また第1線を退かれた後社会との交流の場として、NPO「民間非営利法人」への加入、あるいはその設立に関与なさることなどをお勧めし、心安らかで幸福な老後生活設計をなされる時の参考にしていただければ幸いと存じます。
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